たにぴ@もまゆきゅです。
保谷、セラヴィ。
ありがとうございました。
かなり不思議な夜になりました。
すっごく正直に諸々の感想と、恒例セットリストと、次回の話を書きたいと想っています。
・vicki plays guitar
シンガポールから来た彼女。幾つかのオープン・チューニングと、空間エフェクトと、ループテクノロジーを文字通り駆使した、高度なアコースティック・インストゥルメンタル。
演奏技術も、ライトハンドやボディヒットを多用した、なかなかないハイレベルなものでした。
最初彼女が演奏するのをリハで聴いた時に、
「ああこれはみんな彼女に持ってかれちゃうな…」
と想ったものです。
実際本番でその通りになった。
色々な感想が頭に浮かぶけれど、それはきっとまたの機会があるだろうから(予感がある)、その時に。
次が、もまゆきゅ。
セットリストをまず。
1.アダルト・オンリー
2.鳩の色
3.closing theme
4.geart question(青山陽一カバー)
5.i will hold you soon
インスト楽曲はなかったけれど、インストパートは多めでした。今回はゆこさんの活躍が凄かったねー。
堂々たるピアニカのソロ。ベースと、ジャズピアノにロックンロールピアノ。オリジナル曲。
・内海孝亮さん
小学校の副校長で、ミュージシャン。東洋経済オンラインに彼の仕事すなわち推進したいことがかなり明確に記事化されてます。内海さんの写真もあり、そう、今の教頭ってこんなカッコいいんだ!と想わせるに充分なテキストです。一読お勧め!
・田中豪さん
こちらは、高校の先生。お客さんにも先生がいたし、先生率の高いライヴハウスになってましたね。
内海副校長はビジョンを、田中さんは教師もひとりの人間であるという目線。それぞれとても役割に合った音楽でもありました。それは、決して内海さんが童謡っぽいとかじゃなくて、生徒と相対した時の自分の有りようが音楽になっていたんです。だから大人も感情移入出来る。
・More Sugarさん
伸びやかなハイトーン。ギターに併せて自らの身体もゆらゆらと。
みなさんお疲れさまでした。もまゆきゅに来て下さった皆さまも、ヴィッキの仲間の日本語学生ズも、その他のお客さまも、ありがとうございました。
あまりにもヴァラエティに富んだステージ側と客席とで、実にブッキングの妙を感じました。充実感がありました。
ここで、音楽的な充実感について。
トップバッターvickiの演奏が素晴らしかったのはまず最初に書いちゃった通り特筆モノでした。オープンチューニングの宿命とひてマイナースケールが使いにくいのもあって、様々なハードルがあるスタイルの音楽でしたが、多くのお客さんが心癒されていたと想います。ぼくたにふじとしては、一寸想い出したのが、何故かマイケル・ジャクソンのことでした。
ハコのスタッフの方にも話したのですが、
「ビージーズがサタデー・ナイト・フィーバーのオリジナル・サウンドトラックを大ヒットさせた時、マイケルは、
『これを自分が出せなかった。出せたはずなのに。どうしてださなかったんだ』
と強く想って、ジャクソン5から独立して遂に出したのが、off the wallだったのだそうです。
ヴィッキを聴いて、これは、ぼくが出来たはずだ。どうして出来なかったんだ…と感じました」
彼女の音楽は、80年代にぼくがやりたかった音楽の、21世紀アップデートでした。機材テクノロジーの進化に、ぼくは全くついていけていない。ぼくは長いことあまり教科書のない独自のインストゥルメンタルを作り続けていて、ただ、機材の学習も、ボディヒットも、ライトハンドも、とんと練習せず、寧ろ避けてた。逃げ回ってたんです。ぼくは負けたんだなあ…と想いました。
落ち込んだみたいな書きっぷりになっちゃったけど、音楽的に充実感を得られたんです、ほんのちょっと覚醒したっつうかね。なんちて。
さてもうひとつ、人間を見た、という充実感について。ぼくもそれなりにヘンテコな人生を、危険な人生を、やりがいとスリルと平穏を幸福を享受した人生を、送ってきたつもりですが、この日は本当にメンバー皆が濃かった。先生という職業がちょっと普通じゃない時期のニンゲン達としかも1年サイクルで入れ代わりつつ重大過ぎる責任とやりがいと、そして悩みを持ってるだろうことを想像すると、自分の子供時代の記憶ともあわさって足許がぐらつきます。また、ヴィッキの日本語学校友達とも話したりしてると、勿論ぼくの母語は日本語なわけで、そうじゃない中でコミュニケーションを取ろうとするだけで困難と場合によっては恐怖だって起こる。ネット空間のみならず実際の生活の場でもマジで外国人をそれのみ根拠に犯罪者呼ばわりする人物を見ると、これ迄の経験からぼくは、脊椎反射のように軽蔑してしまう。しかし、実際外国人に囲まれると、お互いに、怖いとは自然に想っちゃうのもある。これは寧ろ脊椎反射ではなく無脊椎反射、かも知れない。しかしそれはダメなんですよ絶対に。ハッピーもピースもスリルも、そんな排外の中にはないです。ゼロなんです。
音楽は、いい。そんな場を肯定的に作っていけるし、そこの手前に邪魔するものがあったとしても(いちげんさんお断り的コミュニティーのことです)、一歩中に踏み入れてみたら、かなりな肯定力を発揮してくれる。
だから、ぼくは排外には与しない、混ざって、ビビッて、ハッピーとピースとスリルの空間を作っていきたいな。もまゆきゅの音楽はそう願っているのです!